【第1章】夕焼けの涙

僕は、1999年にデザイン制作会社を設立(当時28歳)。それから数年後、ゲーム制作を行う会社に成長した。そして、さらに時は流れ、設立10周年 2010年のこと。
某大手ショッピングモール企業と中国展開のプロジェクトに参入。
その時、中国のショッピングモールに向けた特殊な大型ゲーム機の開発を受け、会社がさらに飛躍すると確信した瞬間だった。
社をかけて開発に励み、開発期間を終え、その大口入金を待っていた6月の事である。
トントン!「失礼します!社長! 荷物とお手紙が」 と部下が社長室に机の上まで持って来てくれた。
それは アマゾンで頼んだアイアンマンのDVDとそのゲーム開発の依頼会社からの手紙。
そこには その代表が手書きでこう書いていた。「わが社は 勝手ながら倒産いたします つきましては ○○弁護士にご連絡ください」
は?え?えええええええええ?????
待って待って待って! 支払いは明日だってばよ!
その時 忘れもしない 窓の外には 真っ赤な夕焼け。
その手紙とアイアンマンのDVDを持って 夢遊病のごとく歩き 気がついたら神社に座り込み ただひたすら ボーっとしてた。
入金を見越して、多額の借入れもしていたしもう、わけがわからない。
え?え?億円?マイナス何億円?は?
そうだ!弁護士へ相談だ!
大丈夫大丈夫!僕は悪いことしたわけじゃないし、きっと、法が解決してくれる!!
そう、言い聞かせ 心に命ずるも 手も足もガタガタと震えていたのは、記憶に新しい。
この時まだ、僕がホームレスになるなど 全く思ってもいなかったのだ。
第2章へ続く・・・。

気がつけばいつも、ここ鷹松神社